製品特性

エムラは局所麻酔薬の皮膚透過性を高めた外用剤であり、皮膚レーザー照射療法時及び注射針・静脈留置針穿刺時の疼痛緩和に対して優れた効果が認められています。

小児等の用法・用量が設定されています。

エムラクリームは処置部位の形状や範囲に合わせて塗布量の調節が可能です。

エムラパッチは貼付剤のため、簡便に密封塗布できます。

エムラパッチは一定量の薬剤を投与できるため、小児等における過量投与のリスクを軽減できます。

エムラパッチはエムラクリームと同等の局所麻酔効果が確認されています。

臨床試験における主な副作用は、適用部位紅斑、適用部位蒼白などでした。

【エムラクリーム】

皮膚レーザー照射療法時の疼痛緩和
成人:
国内第I相薬物動態試験、第II相及び第III相臨床試験の3試験において97例中34例(35.1%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められ、副作用発現件数は45件であった。副作用は適用部位紅斑33件32例(33.0%)、適用部位蒼白8件8例(8.2%)、紅斑1件1例(1.0%)、潮紅1件1例(1.0%)、錯感覚1件1例(1.0%)、ALT(GPT)増加1件1例(1.0%)であった。
小児:
国内第III相臨床試験において30例中副作用は認められなかった。(小児用法・用量追加承認時)
注射針・静脈留置針穿刺時の疼痛緩和
成人:
国内第III相臨床試験の4試験において109例中19例(17.4%)に副作用が認められ、副作用発現件数は21件であった。副作用は適用部位蒼白13件13例(11.9%)、適用部位紅斑6件6例(5.5%)、適用部位硬結1件1例(0.9%)、そう痒症1件1例(0.9%)であった。(効能・効果追加承認時)

【エムラパッチ】

国内生物学的同等性試験において、エムラパッチ群は32例中21例(65.6%)に副作用が認められ、副作用発現件数は24件であった。副作用は紅斑12件12例(37.5%)、適用部位蒼白10件10例(31.3%)及び適用部位紅斑2件2例(6.3%)であった。
一方、エムラクリーム群は、32例中18例(56.3%)に副作用が認められ、副作用発現件数は18件であった。副作用は、適用部位蒼白13件13例(40.6%)、適用部位紅斑5件5例(15.6%)であった。(承認時)

製剤の特徴

皮膚における吸収過程の比較

イメージ図

共融混合物の使用により、水分含量が高く、高濃度の塩基型の局所麻酔薬を含む製剤の調製が可能となり、この結果、皮膚から吸収された有効成分(リドカイン及びプロピトカイン)は、速やかに油滴中から水中へ補われ、さらに水中から皮膚への透過性が向上し、十分な局所麻酔効果が得られるようになった。

共融混合物の利点

リドカイン(融点約68℃)とプロピトカイン(融点約38℃)は、室温では固体として存在するため、これらの単独処方のクリームを調製する場合には薬剤に適当な可溶化剤を添加して溶解し、液状にしてから乳化する必要がある。しかし、リドカインとプロピトカインを等モル混合すると融点が下がり液状の共融混合物となる。この共融混合物に少量の乳化剤を加えることにより、水相中に有効成分を高濃度に含む油滴として乳化させることができる。

皮膚への透過性

エムラを皮膚に塗布すると、水相に溶解した有効成分が角質層を通過して真皮に到達する。また、皮膚からの吸収により水相から減少した有効成分は、水相中の油滴から補填される。油滴中から水中への補填速度は油滴中の有効成分濃度に依存するため、エムラは、有効成分(リドカイン及びプロピトカイン)の皮膚への透過性を高めることができると考えられている。